滅菌、消毒、洗浄

アメリカの国立疾病予防センターが発行する「感染予防に関するガイドライン(米国CDCガイドライン)」では、研究による科学的根拠に基づき、菌を除く手段として、滅菌、消毒、洗浄に分類しています。

滅菌

滅菌とは、芽胞も含む全ての微生物を殺し、無菌の状態にすること。
血管系や無菌の組織に挿入する手術用機器やインプラント器材、針などに対して、加熱、電磁波、ガスなどを用いて行う。

消毒

有害な微生物又は目的な微生物のみを殺すこと。
粘膜又は創のある皮膚と接触する機器である、人工呼吸器回路、麻酔関連器材、内視鏡、ネブライザ、アンビューバック、飲料用物品、体温計(口腔)などに対して、消毒剤を用いて行う。

洗浄

清掃や洗浄などで物理的に汚れを取り除くこと。
施設内のドアノブ、ベッド、テーブル、床、壁、カーテンなど。
そして、傷のない正常な皮膚に触れる便器、血圧計のカフや聴診器などは、消毒剤を使わず、清掃や洗浄により菌を除くよう、米国CDCガイドラインでは示されています。

消毒剤のデメリット

消毒剤は、全ての菌やウイルスに有効ではなく、一部の菌、ウイルスのみを殺します。
また、消毒剤によっては、人材に悪影響を及ぼす場合があるうえ、希釈した消毒剤は、希釈時に微生物に汚染される可能性もあります。

滅菌、消毒の注意点

滅菌、消毒をする場合は、先にたんぱく性の汚れである、食品からの汚れや人体から出る汚れを洗浄により落としてからでないと、効果がでません。